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読売新道&竹村新道


夏山縦走企画の第二弾、読売新道から竹村新道の「新道つなぎ」に行ってきました。台風前の北アルプスはお天気に恵まれ、全日ともいい感じに晴れてくれて、全く雨具要らずという最高のコンディションの中での縦走でした。

初日は黒部ダムから奥黒部ヒュッテへ。平日の朝7時というのに扇沢の無料駐車場はほぼいっぱい。そしてチケット売り場も長蛇の列……。一転、黒部ダムからは静かな山登りとなりました。黒部ダム沿いにつけられた登山道はブナの樹林が日差しを遮ってくれ、時おりダムからの涼しい風も吹くのでとっても快適。それでも汽笛を鳴らしながら颯爽と進む遊覧船見ると、「あれが針ノ木谷で着岸してくれればなぁ」と思ったり(苦笑)。

平ノ渡

平ノ小屋からは平ノ渡で対岸へ。乗船時間は10分もない短いものですが、旅気分が高まります

ハシゴを登ったり降りたり。冬場に雪崩等で一掃されるそうで、毎年付け替えているとのこと

奥黒部ヒュッテの夕ご飯

上ノ廊下と東沢の出合に位置する奥黒部ヒュッテは、水が豊富でお風呂にも入れました

二日目は、いよいよ今回のメインイベント「読売新道」が登場! 未だ夜も明けぬ3時50分にヘッドランプと熊鈴をつけてのスタートとなりました。出だしからいきなり急傾斜の読売新道は、なかなか手強い。足元が見えにくいのでまずはゆっくり。暗くて周囲が見えない分、とにかく登ることに専念できたことと、日差しの影響を受ける前に標高を稼げたのが功を奏し、とても順調に進みました。

読売新道

前半は急な樹林帯を進む読売新道

読売新道4/8

  読売新道4/8まで到着。展望が開けてきました

予定より全然早く、出発から6時間で赤牛岳に到着。吹く風も穏やかなので、景色を見ながら奥黒部ヒュッテで作ってもらった朝弁当でのんびりお弁当タイムに。たっぷり入った昆布の佃煮と煮物の塩っぱさが嬉しくて、いかに身体が塩っ気を欲しているかが分かります。

赤牛岳から水晶岳

 赤牛岳から水晶岳の稜線。気持ちのいい稜線歩きだけど、やっぱり長い

ほどよいくらいの風に、日差しでヤラれない程度に晴れたり曇ったりを繰り返す雲具合。積乱雲の発達も見られず、まさに稜線歩きにベストな天候。「(旦那はともかく)ワタシは晴れ女」というお客さんのおかげでしょうか? 水晶岳からは花を楽しみつつ、14時に水晶小屋へと到着しました。

チョウノスケソウ

水晶岳の下りで咲いていたチョウノスケソウ

交差点の山小屋だけあって水晶小屋はさすがに混み合いましたが、小屋内で飛び交う「どっちから来てどっちに行く」という話が面白かったですね。

三日目はご来光からの小屋の朝ごはんをゆっくり食べて、途中、野口五郎を往復してからの竹村新道。晴れの日の土曜日だというのに、全く誰とも会わず。硫黄尾根越しの槍ヶ岳の展望をお客さんと一緒に二人占め。なんと贅沢な! 14時前に湯俣へと到着し、晴嵐荘の熱いお風呂とかき氷&ビールで長かった山旅を振り返りました。

竹村新道からの槍ヶ岳

迫力ある硫黄尾根と槍ヶ岳の西鎌尾根

素敵な夕飯と温泉でまったり。3人の山小屋スタッフさんが個性あっていい感じでした(^_^)

そして山旅の最終日。どうも早起きが身についてしまったようで、朝食前に噴湯丘見学へ。

湯気の立つ湯俣川

もくもくと湯気が立ち上る湯俣川

噴湯丘

湯の花が固って出来たという噴湯丘。河原に突如として現れるこの形状。不思議です

足湯

 河原に湯船があちこちと。今回は足湯だけでしたが、小屋でショベルの貸し出しもありマス

ゆったりと朝食をとり、今回の山旅を振り返りながら高瀬ダムへ。天気に恵まれたことも大きかったのですが、確かな満足感の得られる縦走だったなぁと。大きくて深い、奥黒部の山域を満喫した四日間でした。いやはや、本当にお疲れ様でした!


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