7月21日から23日の二泊三日で、北アルプスの薬師岳から黒部五郎岳を縦走してきました。当初、この日程で別の縦走へ行く予定でしたが、山小屋の工事のために急遽変更することとなり、代替え案で実施した企画でした。
初日は折立から薬師岳山荘へとコースタイム約7時間の行程。折立からの歩き始めは、いつも暑さとの戦い(苦笑)出だしの急な樹林帯は風がなく、樹林帯を抜けると今度はさんさんと降り注ぐ日差しを浴びながらの登りとなり……。それでも今回は吹く風が涼しく、ニッコウキスゲやチングルマ、ミネズオウの花々や、剱岳や有峰湖の眺めに励まされながら順調に進んでいきました。
小さな星のようなミネズオウ。今回はこれでもか!というくらいに咲いていました。
薬師峠のキャンプ場を過ぎて薬師平の手前から残雪が。雪が柔らかく軽アイゼンは使いませんでしたが、逆にだいぶ薄くなってきているところもあったので、踏み抜きに注意ですね。快調な足取りで薬師岳山荘には15時に到着。受付で「まずはどうぞ」と熱いお茶を勧めてもらいました。稜線の小屋のため水を天水でまかなっているにも関わらず、嬉しいサービスですね。
薬師岳山荘の夕食。チーズインオムレツにケチャップで「やくし」の文字が(^_^)
縦走二日目は3時に起床。朝食前に薬師岳を往復してきました。もしやの山頂からのご来光を狙ったのですが残念ながら雲が厚く、早々に下山。途中、今日歩く北ノ俣岳から黒部五郎岳の稜線や、槍ヶ岳から穂高の峰や笠ヶ岳などが姿を現してくれて感動! 早起きは三文の徳(いや、それ以上だな)。
黒部五郎岳が姿を現してくれました。今日はあのピークを越えて黒部五郎小舎へ!
二日目のコースタイムは10時間。まずは太郎平まで戻ってからの太郎山から北ノ俣岳、続いて赤木岳から中俣乗越、そしてラストに黒部五郎岳に登ってカールを降りて小屋までと、歩きごたえ十二分な縦走となりました。
残雪多い、北ノ俣岳。だいぶ雲が多くなってきました
五郎のカール。あまりにも雪が多くてビックリ!
ハクサンイチゲがいいですねー
黒部五郎小舍の夕食。お蕎麦もついて美味かった
歩いて歩いて歩いた二日目は、15時45分に小屋へ到着。朝3時15分に歩き始め、途中、薬師岳山荘の朝食時間を除いたとしても11時半行動となりました。それにしても、黒部五郎岳の肩からがなんとも遠かった。 もしや山小屋が後ずさりしているのでは?と、『ハウルの動く城』説が飛び交う(?)黒部五郎小舎でした(苦笑)。
そして最終日となってしまった三日目。本当は槍ヶ岳まで縦走する予定でしたが、停滞前線の影響で雨風が強くなってきたため、惜しみつつも双六小屋から新穂高温泉へと下山となりました。西鎌尾根、また来年企画しますね。というわけで、やはり最終日も9時間半近いコースタイムを歩ききり、しかも雨脚がけっこう強かったため、新穂高温泉でしっかり身体を温めてから帰ってきました。
今回は夏山縦走企画の第一弾でしたが、本当によくよく歩いた三日間となりました。地図を見て振り返り、その歩いた道のりをしみじみと感じつつ。本当にお疲れ様でした!