先日、高山にある位山(くらいやま)へ行ってきました。笏(しゃく)の材として、この山に生える木を朝廷に献上したことで「一位のくらいを賜ったこと」からこの木にイチイの名がつき、そこから位山と呼ばれるようになってといわれるこの山。「あれも材として使われるのですよ」と教えてもらった木は、これまでの自分のイメージとちょっと異なるまっすぐに伸びた松。風に耐えて、わりと曲がった木を目にすることが多かったので、すくっと立つ松にほうっと思いました。
そんななか、下山中に見つけたヤドリギ。手に届くところにあったので、みんなでその実を食べてみました。すると、、、味はブドウ味(かなり薄味ですが)。食べたところから糸を引くのですが納豆のような柔らかいものではなく、伸びたところからけっこうしっかり(!!)とした糸となり。なんというか、まるで自分がスパイダーマンになった気分といっていいくらいの糸具合。先日、テレビで蜘蛛の糸を使った研究・開発を特集した番組を見たのですが、ヤドリギの糸も何かに使えないかと思ってしまうほど。いやはや、自然は面白いですね。
ちなみに日本の分水嶺となる位山は、内陸性気候のため冬季はマイナス15度くらいまで冷え込み、且つ積雪量も多いという。まだ十分に雪は残りつつもすでにクローズしてしまったスキー場のトップからは、いつもと違った角度から見る、いつも見慣れた姿とは様相を異とする笠ヶ岳を中心にして、右に槍ヶ岳から穂高連峰、焼岳に乗鞍、そして御嶽山。左に目を移していくと、水晶に薬師、そして剱までも見渡すことができるという大パノラマ。感動しました。
そして高山といえば、(私の中では)さるぼぼ、『君の名は。』、高山ラーメン。でも地元では高山ラーメンという呼び名ではなく「中華そば」、もしくは「高山そば」と呼んできたのだそう。年越しそばもこの中華そばを食べる風習もあるとか。たしかに西穂山荘で年越しをしたときは、年越しそばでラーメンの振る舞いがあったなぁ。高山ラーメン改め高山そば、美味でした。