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ブナ立尾根から水晶岳へ


日本三大急登を登る、第三弾! 北アルプスのブナ立尾根に行ってきました。当初はブナ立尾根から烏帽子岳、水晶岳をピストンして竹村新道を降りる予定にしていたのですが、6月下旬の大雨・増水による影響で、現在も湯俣温泉晴嵐荘前の渡渉が出来ない状態のため、急遽ルートを読売新道下山に変更しての実施でした。

高瀬ダムで槍ヶ岳の穂先を遠望し、裏銀座登山口に到着。いよいよここから標高差約1300mの急登の始まりです。ゆっくり、慌てず、水分補給をしながら。ありがたいことに初日は曇りがちの天気だったため、いいペースで登りきることができました。しかも、土曜日だというのに登山者が少ない! 「ブナ立尾根独占」的な気分に浸りつつ、じっくり静かに登りを楽しみました。

槍ヶ岳遠望

幻想的な雰囲気に映えるダケカンバ

タマガワホトトギスにマルバダケブキ、カニコウモリにソバナなど、花もさることながら樹木がいい感じ。このダケカンバも素敵でした。

稜線に上がりきると烏帽子小屋。イワギキョウとコマクサのお花畑がお出迎え。この昔ながらの雰囲気を残す感じがいいですね。必要装備だけ持って烏帽子岳を往復してきましたが、コマクサ、コマクサ、リンネソウ、リンネソウ、リンネソウ!なんというか、 一生分のリンネソウ を見た感じです。裏銀座の稜線は本当にお花が豊富ですね。改めて、実感しました。

リンネソウの群落
烏帽子岳

烏帽子小屋へ戻り際、登山道でバッタリの再会が。i-nacの山岳プロ学科の卒業生で、この夏、北アルプスの常駐隊として働いているS君。なんでも烏帽子から槍ヶ岳が担当範囲とか。広いなぁ。行き交う登山者に声をかけ、登山事故を未然に防ぐ活動もしています。頑張れ!

烏帽子小屋とチングルマ

烏帽子小屋のフカフカのお布団でぐっすりと休み、初日のブナ立尾根から完全リセット。今日は水晶岳をめざして裏銀座の稜線縦走。左に表銀座の山並みが続き、右手には赤牛岳から読売新道。振り返れば、昨日はガスで姿を現してくれなかった烏帽子岳に立山&剱岳、針ノ木岳から白馬岳。ほどなくして槍ヶ岳が姿を現して。この稜線、ヤバイです(笑)

裏銀座からの展望

展望や花を楽しみながら、いいペースで水晶小屋へ到着。別名・黒岳の名前通り黒々とした、見ため岩々した水晶岳ですが、花がとっても豊富なんです。タカネツメクサにミネウスユキソウ、チシマアマナにチョウノスケソウと、まさに花盛りの稜線でした。

チョウノスケソウ

水晶岳・北峰にて

翌日は日本海に低気圧が発生して朝から風が強く、しかもお昼過ぎから雷雨が予想されたので、赤牛岳から読売新道の予定を変更して往路を戻りました。そんな水蒸気が多い中でのご来光は、水晶小屋のスタッフが太鼓判を押すほどの素晴らしいものとなりました。

水晶小屋からのご来光

水晶小屋では、以前、映像のお仕事で突撃取材にOKしてくれた方に偶然再会。女性二人組で、このあとは高天原山荘でのんびりするとか。本当に山の世界は狭いというか、面白いというか。またどこかの山でご一緒しましょうね!

今回で日本三大急登を登りきったOさん、おめでとうございます。天候不良により、予定を変更して1日短縮の長時間行動となったにも関わらず、頑張って歩ききっていただきありがとうございました。来年は、読売新道と竹村新道のリベンジですね。本当にお疲れ様でした。


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